第
4
編
火山災害対策編
4 < 1.総則 > 第 1 節 浅間山の概要
第1節
浅間山の概要
浅間山は長野県と群馬県の境に位置する火山で、爆発型(ブルカノ式)が特徴で、噴火に際し ては火砕流(熱雲)が発生しやすい。浅間火山の西方には高峰~籠ノ登連峰からなる烏帽子火山群 が連なり、それらとともに東西に延びた山稜を形成している。この火山列は西から東へと順に活 動の中心を移動して形成されたものと考えられている。最高点は、現在活動中の中央火口丘、釜 山(標高 2,568m)である。
有史以後の活動はすべて山頂噴火で、釜山の山頂火口(長径東西 500m、短径南北 440m)内の 地形、特に火口底の深さは火山活動の盛衰に応じて著しく変化する。
4 < 1.総則 > 第 2 節 予防体制等の整備
1052
第2節
予防体制等の整備
1 浅間山火山対策会議
浅間山の火山活動に伴う防災対策を総合的、計画的に推進するため、昭和 56 年に、県、関係 市町(佐久市、小諸市、軽井沢町、御代田町)及び防災関係機関等による浅間山火山対策会議 を設置している。
浅間山火山対策会議設置要綱、浅間山火山対策に関する確認事項については、資料 14-1・
14-2参照のこと。
2 浅間山火山防災協議会
浅間山を取り巻く市町村及び関係機関及び火山専門家と、浅間山の火山災害に備えるため、 平時から情報の共有化を図るとともに、浅間山の火山災害に関する情報交換と共通課題の研究、
噴出時の避難について共同で検討を行うものとする。(資料 14-3参照)
構成機関
長野県 気象庁浅間山火山防災連絡事務所
群馬県 国土交通省関東地方整備局利根川水系砂防事務所
長野県小諸市 国土交通省関東地方整備局長野国道事務所
長野県佐久市 国土交通省関東地方整備局高崎河川国道事務所
長野県北佐久郡軽井沢町 林野庁関東森林管理局吾妻森林管理署
長野県北佐久郡御代田町 林野庁中部森林管理局東信森林管理署
群馬県吾妻郡長野原町 環境省長野自然環境事務所所
群馬県吾妻郡嬬恋村 国土地理院関東地方測量部部
気象庁火山課 長野県警察本部高速道路交通警察隊
気象庁長野地方気象台 長野県警察小諸警察署
気象庁前橋地方気象台 長野県警察佐久警察署
陸上自衛隊第12旅団 長野県警察軽井沢警察署
陸上自衛隊第13普通科連隊 群馬県警察本部警備部
長野県警察本部 群馬県警察本部高速道路交通警察隊
群馬県警察本部 群馬県警察長野原警察署
佐久広域連合消防本部 群馬県警察高崎警察署
吾妻広域町村圏振興整備組合消防本部 群馬県警察安中警察署
高崎市等広域消防局 (株)プリンスホテル
東京大学 しなの鉄道(株)
東京大学地震研究所火山噴火予知研究センター (株)白糸ハイランドウェイ
群馬県高崎市 東日本高速道路㈱関東支社佐久管理事務所
群馬県安中市 東日本旅客鉄道(株)長野支社
内閣府政策統括官(防災担当) 東日本旅客鉄道(株)高崎支社
3 監視体制の整備
4 < 1.総則 > 第 3 節 被害想定
第3節
被害想定
浅間山の噴火は、過去の例から見て、佐久市民に直接危険が及ぶ可能性は極めて少ないと考え られるが、雲仙普賢岳の例もあり、平成6年度に国の補助を受けて実施した、「浅間山火山噴火 災害危険区域予測図作成事業」における中規模の噴火を想定する。
市域に及び災害要因は、ハザードマップ(浅間山火山防災マップ)でも示されたとおり、降下 火砕物(降灰)、空振によるガラスの破損であるため、これらに対応できる計画とする。
1 災害危険区域の想定
「浅間山火山噴火災害危険区域予測図作成事業」による火山災害の危険区域の想定は、「2 浅間山火山噴火災害危険区域予測図作成事業」でも述べるが、要約すると次のとおりである。
災害要因 予 想 区 域
降 灰 ほぼ市全域
空 振 岩村田・小田井・平根・中佐都及び三井地区全域、中込・平賀及び志賀地区の一部
2 浅間山火山噴火災害危険区域予測図作成事業
平成6年度に国の補助を受け、浅間山周辺の2市3町1村(長野県佐久市、小諸市、軽井沢 町、御代田町、群馬県長野原町、嬬恋村)で実施した。
この事業は、国の作成した「火山噴火災害危険区域予測図作成指針」に基づき、火山災害要 因の及ぶ範囲を予測し、その結果を住民に公表することを前提とした火山噴火災害危険予測図 (ハザードマップ)にまとめ、住民等の安全確保に資することを目的とした。
詳細については、平成7年3月の「浅間山火山噴火災害危険区域予測図作成業務報告書」を 参照のこと。
(1) 予測条件
ア 噴火規模
次に示す規模を想定する。
規 模 過去の噴火活動の例
小規模 1900 年以降の規模の活動
中規模 1108 年天仁噴火、1783 年天明噴火規模の活動
大規模 黒斑山の崩壊、軽石流期の規模の活動
イ 噴火場所
有史以来の噴火はほとんどが山頂噴火とされているが、近年、天明噴火の際に山腹噴火 したという学説(井上ほか、1994)が出されている。しかし、山腹噴火については予測困 難であるため、予測は山頂噴火を対象とする。
4 < 1.総則 > 第 3 節 被害想定
1054
噴火規模 噴 火 様 式
近年の活動規模
爆発型(ブルカノ式)噴火が特徴で、噴火に際して小型火砕流が発 生することもある。
天仁・天明規模
プリニー式噴火に伴い大量の火砕流を降下させ、火砕流、岩なだ れ、溶岩の流出を伴う。
黒斑期・軽石流期 の活動規模
大規模火砕流(軽石流)あるいは岩屑なだれが発生する。流下域に 泥流が発生する。
エ 災害要因
次表に浅間山で考えられる火山災害要因を示した。噴出岩塊の落下、火砕物(火山灰、 スコリア)の降下、溶岩の流下、火砕流の流下などが考えられる。また、爆発に伴う空振 によるガラスの破損も考慮する。
噴火規模 噴火規模 噴火規模 噴火規模
災害要因
噴出岩塊 降下火砕物 少量の火砕流 火山ガス 空振
土石流・泥流
噴出岩塊 降下火砕物 溶岩流 中規模火砕流 洪水
火山ガス 空振
土石流・泥流
岩屑なだれ 大規模火砕流 (軽石流) 洪水
オ 予測手法
災害要因 手 法
降下火砕物 シミュレーション
噴出岩塊 シミュレーション
溶 岩 シミュレーション
中規模火砕流 シミュレーション
大規模火砕流 地形及び過去の軽石流堆積物分布から評価
岩屑なだれ 地形及び過去の岩屑なだれ堆積物分布から評価
火山ガス 地形から評価、大規模なものはシミュレーション
洪 水 過去の実績から評価
空 振 過去の実績から評価
土石流・泥流 地形から評価
(2) 予測結果
中規模の噴火が起こった場合、その災害要因別に、どの範囲まで影響するか、結果を求め た。その結果を次のとおり別図(浅間山火山防災マップ)に示す。
ア 中規模火砕流の危険区域(地形による評価)
4 < 1.総則 > 第 3 節 被害想定
ウ 空振危険区域予測図
エ 溶岩流の危険区域
3 融雪型火山泥流被害想定
シュミレーション条件
(1) 噴火の火砕流想定量 27 万㎥(明治以降最大規模の噴火である 1958 年 11 月 10 日噴火を想定
(2) 山腹積雪 50cm(年平均積雪量)
4 < 1.総則 > 第 3 節 被害想定
1056
第
2
章
4 < 2.予防 > 第 1 節 火山災害に強いまちづくり
1081
第
1
節
火山災害に強いまちづくり
(全部(全課))
火山の噴火は、地下に蓄積されたマグマのエネルギーの爆発的な放出により、一瞬にして広範 な地域に壊滅的な被害をもたらす。大規模な噴火により発生した火砕流、火山泥流、火砕サージ 等は時に秒速 100m以上の高速で襲来するため、噴火を覚知してからでは避難が困難な場合も多 い。一方、火山活動の継続的な観測により、大規模な被害をもたらす噴火を予知することはある 程度可能となっている。このため、防災に関する諸施設の整備等を計画的に推進するとともに、 的確に火山災害に関する情報を収集・伝達し、被害を最小限に食い止めるため、避難が速やかに 行える環境を整える等、火山災害に強いまちづくりを推進する。
1 火山災害予防計画の基本目標
(1) 浅間山の火山活動に対する知識の普及及び啓発
住民はもとより、観光客等の一時滞在者を含め、多くの人々に火山が大きな噴火を引き起 こす可能性があることを知らせ、噴火災害の危険区域を認識させる必要がある。
このため、火山防災マップや火山防災ハンドブックを活用して、市や県等が進めている防 災諸施策への理解を深めるよう努める。
(2) 噴火災害を想定した地域づくりの推進
降下火砕物等の火山噴火災害要因から被害を生じさせない安全な空間づくり及び施設づく りを計画的に進める。
(3) 防災組織力の向上
災害応急対策を迅速かつ的確に進めることができるよう、日ごろから庁内及び住民への情 報伝達や関係機関等との協力体制が円滑に遂行されるよう防災組織力の向上を図る。
(4) 噴火予知に関わる情報伝達体制の整備
噴火予知は、人的被害をなくすためには欠くことのできないものである。市は、火山観測 を行っている関係機関と随時連絡をとるとともに、住民等による噴火前兆現象の情報収集・ 通報及び関係機関による確認と対応等についての情報ネットワークづくりを進める。
2 火山災害に強い地域づくり
住民が安心して快適な生活が営めるよう、施設整備を進めるとともに、安全を確保しやすい 地域づくりを推進する。また、避難施設及び避難路の整備に努める。
(1) 広域火山災害対策の推進
市は、火山災害に強い地域づくりを推進するため、隣接市町村と連携を図りながら、広域 的な観点から防災に関する諸施設の整備等を計画的に推進する。
(2) 主要交通・通信機能の強化
4 < 2.予防 >第 1 節 火山災害に強いまちづくり
(3) 警戒避難体制の強化・拡充
ア 火山防災マップ等に基づき、危険地域と想定される地区内への開発整備に当たっては、
危険性の高い地区であることを十分念頭に入れたうえで実施する。
イ 警戒避難対策に必要な機器の整備を図り、警戒避難体制の強化・拡充を図る。
(4) 避難道路の整備
火山噴火による危険から逃れるために、火山の特性を十分考慮のうえ短時間に住民等の避 難が可能な避難道路の整備に努める。
(5) 公共施設等の安全性確保
不特定多数の者が使用する施設並びに学校及び医療機関等の応急対策上重要な施設につい ては、不燃堅牢化を推進するなど火山災害に対する安全性の確保に努める。
(6) ライフライン施設等の機能の確保
ライフライン事業者と連携し、上下水道、電気、ガス、電話等のライフライン関連施設や 廃棄物処理施設について、火山災害に対する安全性の確保を図るとともに、必要に応じて、 系統多重化、拠点の分散、代替施設の整備等による代替性の確保を進める。
(7) 降灰対策
4 < 2.予防 > 第 2 節 迅速かつ円滑な災害応急対策、災害復旧・復興への備え
1083
第2節
迅速かつ円滑な災害応急対策、
災害復旧・復興への備え
(全部(全課))
火山災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に、迅速かつ円滑に災害応急対策、災害復 旧・復興を実施するための備えを十分に行うものとする。
1 災害発生直前対策
(1) 火山情報の伝達
火山で異常な現象が生じたとき、人々の間で多くの情報が錯そうしたり、途絶するなど、 情報が混乱するおそれがある。そうした場合でも、正しい情報を住民に伝達できるよう情報 のネットワーク化を推進する。
(2) 住民の避難誘導体制
ア 地域住民に対する避難誘導体制の整備
避難所、避難路をあらかじめ指定し、日ごろから住民への周知徹底に努める。
イ 要配慮者に対する避難誘導体制の整備
高齢者、障がい者その他いわゆる要配慮者を速やかに避難誘導するため、市は地域住民、 自主防災組織、老人福祉施設等の施設管理者と連絡を密にし、平常時より避難誘導体制の 整備に努める。
2 情報の収集及び連絡
(1) 情報の収集員、連絡員の指定
迅速かつ的確な被害情報の収集・連絡を行うため、災害現場等において情報の収集・連絡 に当たる要員をあらかじめ指定しておく。
(2) 住民からの連絡体制
住民からの前兆現象及び被害情報等が円滑かつ迅速に伝達できるようにあらかじめ連絡体 制を整え、住民への周知徹底を図る。
(3) 長野地方気象台との連絡体制の整備
(4) 通信手段の確保
災害時に有効な、携帯電話、アマチュア無線等による移動通信系の活用体制について整備する。
3 災害応急体制の整備
(1) 職員の体制
ア 非常参集体制の整備及び訓練
4 < 2.予防 > 第 2 節 迅速かつ円滑な災害応急対策、災害復旧・復興への備え
イ 応急活動マニュアルの活用及び訓練
応急活動のためのマニュアルを活用して職員に周知するとともに、定期的に訓練を行い、 活動手順、使用する資機材や装備の使用方法等の習熟、その他職員や関係機関等との連携 等について徹底を図る。
(2) 防災関係機関との連携体制
ア 相互応援協定の締結
応急活動及び復旧活動に関し、防災関係機関において相互応援の協定を締結するなど平 常時より連携を強化しておく。
イ 消防相互応援体制の整備
消防の応援について周辺市町村による協定の締結を促進する等消防相互応援体制の整備 に努めるとともに、緊急消防援助隊による人命救助活動等の支援体制の整備に努める。
4 救助・救急、医療及び消火活動
市及び医療関係機関等は、発災時における救助・救急、医療・消火にかかわる情報の収集・ 連絡・分析等の重要性にかんがみ、通信手段の確保等を図る。
具体的な施策内容については、第2編第2章第6節「救助・救急・医療計画」及び第7節 「消防活動計画」に準ずる。
5 緊急輸送活動
(1) 自動車による輸送手段の確保
災害応急対策で使用すべき市の所有する車両等は、事前届出を行っておく。また、災害時 には、車両等が不足することが予想されるため、あらかじめ民間業者(運送業者、トラック 協会等)と協議し、その民間業者の保有する車両等の応援について、日ごろから連携を図っ ておく。
(2) 輸送施設の整備
市は、災害時に被災者や救援物資、資機材を輸送する輸送施設として緊急輸送路をあらかじめ 指定しておく。また、ヘリポートの指定、整備等、空中輸送についても体制の整備を図る。
6 避難収容活動
市は、火山災害及びその二次災害のおそれのない場所に避難所を指定するとともに、その環 境整備に努める。また、迅速に住民を避難誘導することができるよう、その方法について定め ておく。
具体的な施策内容については、第2編第2章第 12 節「避難収容活動計画」に準ずる。
7 食料、飲料水及び生活必需品等の調達・供給活動
市は、火山災害が発生した場合の被害を想定し、必要とされる食料、飲料水及び医薬品等生 活必需品等の物資についてあらかじめ備蓄・調達体制を整備し、それらの供給のための計画を 定めておく。
4 < 2.予防 > 第 2 節 迅速かつ円滑な災害応急対策、災害復旧・復興への備え
1085
8 二次災害の防止活動
4 < 2.予防 > 第 3 節~第 4 節
第3節
住民の防災行動力の向上
(全部(全課))
市は、本計画により住民が正しい防災思想と正しい知識を身につけ、災害時には住民が協力し あって防災へ寄与できるよう住民の防災行動力の向上を図る。
具体的な対策については、第2編第2章第 28 節「防災知識普及計画」、第 29 節「防災訓練計 画」、第 31 節「自主防災組織等の育成に関する計画」、第 33 節「ボランティア活動の環境整 備」に準ずる。
第4節
火山災害及び火山災害対策に関する研究及び
観測等への協力
(全部(全課))
第
3
章
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
第1節
活動体制の確立
(全部(全課))
収集・連絡された情報に基づく判断により、市は自らの又は他機関と連携をとった応急対策の 実施体制をとる。
1 活動体制
災害応急対策に対処するため、状況下に応じ以下の活動体制をとる。
活動体制 活動内容 活動期間 活動開始基準
災害対策 本部設置
警戒一次 体制
○総務部職員及び支所総務 税務係職員により、情報 収集・伝達を行う。 ○総務部長が必要と認めた
場合、部内職員及び支所 総務税務係職員による増 員を行う。
右基準に該当した ときから、下記に該 当するときまで ○噴火警戒レベル2
からレベル1に切 り替えられたとき ○総務部長が必要な
いと認めたとき 〇他の体制に移行し
たとき
○浅間山に関する噴火 警報(火口周辺・ 噴火警戒レベル 2)が発表された ときで、総務部長 が配備の必要があ ると認めたとき
市長が必 要と認め たとき 設置
警戒二次 体制
○災害発生前の体制で、各 部局連絡網の確認、情報 収集・伝達等を行う。 ○各部が所管する施設、危
険箇所等の点検・パトロ ールを行う。
○情報収集活動が円滑に行 える体制とする。 ○状況により、緊急部長会
議を招集する。
右の基準に該当し たときから、下記に 該当するときまで 〇噴火警戒レベル3
からレベル2に切 り替えられたとき 〇市長が配備の必要
がないと認めたと き
〇他の体制に移行し たとき
〇浅間山に関する噴火 警報(火口周辺・ 噴火警戒レベル 3)が発表された ときで、市長が必 要と認めた とき
○警戒一次体制の状 況下で市長が必要 と認めたとき
非常体制 ○災害発生直前又は発生後 の体制で、警戒体制を強 化し、情報の収集を行 い、応急活動の準備を整 える。
○事態の推移に伴い、速や かに災害対策本部を設置 し、危険地域の情報収 集、被害情報調査を行い 応急対策が円滑に実施で きる体制とする。
右の基準に該当し たときから、下記に 該当するときまで ○噴火警戒レベル
4・5からレベル 3へ切替えられた とき
○市長が配備の必要 がないと認めたと き
○他の体制に移行し たとき
○特別警報が発表され たとき
○浅間山に関する噴火 警報(火口周辺・ 噴火警戒レベル 3)が発表され、 災害が発生するお それがあるとき ○噴火警報(居住地
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
1152
2 配備体制の決定及び配備指令の伝達
(1) 勤務時間内
ア 総務部危機管理課長は、火山情報、災害に関する情報等を入手したときは、直ちに総務
部長に報告する。
イ 総務部長は、危機管理課長の報告を受けたときは、市長又は副市長に報告するとともに、
関係部長等に対し、所属職員による情報収集・連絡活動を実施するよう通知する。また、 必要に応じて部長会議を開催し、事態の推移に対応できるようにする。
ウ 総務部長の報告を受けた市長又は副市長が必要と認めたとき、又は部長会議が必要と判断し、 市長又は副市長にその旨報告したときは、前記1に掲げるいずれかの配備体制をとる。
エ 市長又は副市長が配備を指示したときは、総務部長は関係部長等に配備指令を伝達する
とともに、庁内放送により職員に周知する。(後掲「配備指令発令様式」参照)
オ 関係部長等は、配備指令に基づき所属職員に指示し、配備につかせる。
(2) 勤務時間外
ア 当直者は、火山情報、災害に関する情報等を入手したときは、直ちに総務部長及び危機
管理課長に報告する。
イ 総務部長(危機管理課長)は、当直者の報告を受けたときは、市長又は副市長に報告す
るとともに、必要に応じて部長会議を開催するため、各部長等に登庁するよう電話等によ り連絡する。
ウ 総務部長(危機管理課長)の報告を受けた市長又は副市長が必要と認めたとき、又は部
長会議が必要と判断し、市長又は副市長にその旨報告したときは、前記1に掲げるいずれ かの配備体制をとる。
エ 市長又は副市長が配備を指示したときは、総務部長は関係部長等に配備指令を電話等に
より伝達する。
オ 関係部長等は、配備指令に基づき所属職員に指示し、配備につかせる。
(注)事態が緊急を要する場合等、状況により④⑤の手続は行わないことがある。 火 山 情 報
災 害 情 報 等
部 長 会 議
庶 務 課長
市 長 又 は 副 市 長
総 務 部 長 関 係 部 長 等
関 係 課 長 所 属 職 員 関 係 部 長 等
①報告 ③通知 ②
報 告
⑥ 指 示
④開催 ⑤状況報告
⑦配備指令
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
配備指令発令様式
危機管理課より、お知らせします。
①
1.○日○時○分、噴火警報が発表されました。
2.○○地域に、○○のため、○○発生のおそれがあります。
3.○○地区に、○○が発生しました。
このため、○日○時○分、
②
1.「警戒二次体制」が発令されました。指定職員は、直ちに参集し、災害応急対策活動 に従事してください。
2.「非常体制」が発令されました。指定職員は、直ちに参集し、災害応急対策活動に従 事してください。
3.「緊急体制」が発令されました。指定職員は、直ちに参集し、災害応急対策活動に従 事してください。
なお、災害に関する情報は、直ちに報告してください。
(注1) ①は、時刻、地域、地区、原因、災害の種類等について、具体的かつ簡潔に言うこと。
(注2) 同じ内容を3回繰り返すこと。
(注)事態が緊急を要する場合等、状況により④⑤の手続は行わないことがある。 火 山 情 報
災 害 情 報 等
部 長 会 議
庶 務 課 長
市 長 又 は 副 市 長
総 務 部 長 関 係 部 長 等
関 係 課 長 所 属 職 員 関 係 部 長 等
①報告 ③通知 ②
報 告
⑥ 指 示
⑤状況報告
⑦配備指令
④ 開 催
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
1154
3 職員の参集
(1) 動員配備人員の一般的基準
部 課
警戒 一次体制
警戒 二次体制
非常体制 緊急体制 全体体制
総務部
危機管理課 4 6 全職員 全職員 全職員
総務課 0 2 6 全職員 全職員
秘書課 0 1 2 全職員 全職員
財政課 0 2 6 全職員 全職員
税務課 0 0 10 全職員 全職員
収税課 0 0 7 全職員 全職員
選挙管理委員会・監査 委員会事務局
0 0 1 全職員 全職員
企画部
企画課 0
2
1 9 全職員
広報情報課 1 3 6 全職員
契約課 0 1 4 全職員
市民 健康部
市民課 0
2
2
9(出張 所含む)
全職員
人権同和課 0 1 3 全職員
健康づくり推進課 0
2
2 7 全職員
国保医療課 0 1 6 職員
環境部
環境政策課 0
2
3 7 全職員
生活環境課 0 2 6 全職員
下水道課 0 2 4 全職員 全職員
新クリーンセンター・ 斎場整備推進室
0 0 2 4 全職員
福祉部
福祉課 0
2
10 全職員 全職員
子育て支援課 0 2 7 全職員
保育所 0 園長 園長 全職員
高齢者福祉課 0 3 5 全職員
臼田学園 施設職員配置基準による 全職員
経済部
農政課
1
2 4 全職員 全職員
耕地林務課 2 全職員 全職員 全職員
商工振興課 0
2
2 全職員 全職員
観光交流推進課 0 4 全職員 全職員
佐久平交流センター管 理室
0
0 1 全職員 全職員
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
部 課
警戒 一次体制
警戒 二次体制
非常体制 緊急体制 全体体制
建設部
土木課 1
6
全職員 全職員 全職員
道路建設課 0 全職員 全職員 全職員
都市計画課 0 全職員 全職員 全職員
都市開発室 0 全職員 全職員 全職員
公園緑地課 0 4 全職員 全職員
建築住宅課 0 5 全職員 全職員
地 域 局
地域整備室 0 1 3 全職員 全職員
各 支 所
総 務
税務班
総 務
税務係
1 1 2 全職員 全職員
市 民
福祉班
市民係 0 0
2
全職員 全職員
高齢者
児 童
福祉係
0 0 全職員 全職員
健 康
づくり 推進係
0
0
全職員 全職員
経 済
建 設
環境班
経 済
建 設
環境係
0 1 2 全職員 全職員
会計局 会計課 0 1 2 4 全職員
学 校
教育部
学校教育課 0
2
3 全職員 全職員
教育施設課 0 3 全職員 全職員
学校給食課 0 1 7 全職員
小中学校 学校職員配置基準による 全職員
社 会
教育部
生涯学習課 0
2
2 5 全職員
文化振興課 0 2 13 全職員
体育課 0 1 5 全職員
中央公民館 0 1 7 全職員
中央図書館 0 1 5 全職員
近代美術館 0 1 2 全職員
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
1156
(2) 職員の自主参集
ア 職員は日頃からテレビ、ラジオ等の災害関係情報に十分注意し、災害時はテレビやラジ
オによる情報、周囲の状況から被害甚大と判断される場合、速やかに登庁するものとする。
イ 激甚な被害が発生し、電話等通信連絡が不能になっている場合、職員は情勢判断により、
自ら進んで災害対策本部の事務分掌につき、指示命令を受けるものとする。
ウ 警戒配備体制における配備指定職員は、浅間山が噴火したことを覚知した場合には、配
備指令がなくとも速やかに登庁するものとする。
(3) 参集時の留意事項
参集時、職員は、次の点に留意する。
服 装 ・応急活動ができる服装とし、安全な靴、帽子又はヘルメット、手袋
携行品
・筆記具 ・携帯ライト ・携帯ラジオ ・タオル
・飲料水、食料 ・応急医薬品等
緊急措置
・参集途上において、火災の発生、又は人身事故に遭遇したときは、住民 の協力を求め、消火・救急・救助活動を行う。ただし、現場に消防職員 がいるときは、その活動を引き継ぎ、市庁舎に直行する。
被害状況報告
・鉄道及び幹線道路等の状況 ・建物の倒壊、損傷の状況 ・火災の発生、消火活動の状況 ・被災者、救助活動の状況 ・ライフラインの状況
4 佐久市災害対策本部の設置等
市長は、大規模な火山災害が発生し又は発生するおそれがある場合で、必要と認めるときは、 災害対策基本法第 23 条の規定により、佐久市災害対策本部を設置する。
4 < 3.応急 > 第 1 節 活動体制の確立
5 広域的応援体制
他の市町村との相互応援協力及び県外への応援要請の具体的な対策については、第2編第3 章第4節「広域相互応援活動」に準ずる。
なお、県では、浅間山の火山活動に伴う防災対策を迅速かつ統一的に実施するため「浅間山 火山対策会議」を設置しており、市はその構成員でもある。市は、浅間山火山対策会議を通じ 浅間山の防災に関する必要な基本的事項を協議し、発災時には広域的な連携のもと、応急活動 に当たる。
浅間山火山対策会議の情報伝達系統図
交番・ 駐在 所
関 係 市 町 村
関 係 機 関 佐 久 地 方 事 務 所
関 係 機 関 気 象 庁
長 野 地 方 気 象 台
警 察 署
県 関 係 現 地 機 関 関 係 警 察 署
関 係 機 関
住 民
佐 久 市
6 自衛隊の災害派遣要請
4 < 3.応急 > 第 2 節 災害発生直前の対策
1181
第2節
災害発生直前の対策
(全部(全課))
火山災害については、その活動状況から災害発生の危険性をある程度は予測することが可能で あり、被害を軽減するため、情報の伝達、迅速な避難誘導等の活動を実施する。
1 噴火警報等の種類と発表
(1) 噴火警報・予報
ア 噴火警報・予報の種類
(ア) 噴火警報
気象業務法第 13 条の規定により、気象庁火山監視・情報センターは、居住地域や 火口周辺に重大な影響を及ぼす噴火の発生が予想される場合に、予想される影響範囲 を付した名称で噴火警報を発表する。なお、活動火山対策特別措置法第 21 条第1項 に規定される火山現象に関する情報は、噴火警報として取り扱う。
(イ) 噴火予報
気象業務法第 13 条の規定により、気象庁火山監視・情報センターは、火山活動が 静穏(平常)な状態が予想される場合に噴火予報を発表する。また、噴火警報の解除 は、噴火予報で発表する。
イ 噴火警戒レベル
気象庁火山監視・情報センターは、噴火警報・予報に含めて、火山活動の状況を噴火 時等の危険範囲や住民等がとるべき防災行動を踏まえて、噴火警戒レベルを発表する。 (資料 14-5参照)。以下に、浅間山のレベル表を示す。
浅間山のレベル表
予報
警報
対象範囲を
付した名称
噴火警戒レベル
(キーワード)
防 災 対 応
噴火 警報
噴火警報 (居住地域) 略称:噴火警報
5(避難) 居住地域避難等
4(避難準備)
居住地域避難準備
(自主避難、要配慮者避難あり)
噴火警報 (火口周辺) 略称:火口周辺
警報
3 (入山規制)
防災対応の範囲を拡大
(4km をこえる範囲で注意喚起、一時規制等)
噴火 予報
噴火予報
2
(火口周辺規制)
登山禁止(火口から4km 以内規制)
火口周辺立入禁止(火口から2km 以内規制)
1 (平常)
火口付近立入禁止
(火口から 500m以内規制)
4 < 3.応急 > 第 2 節 災害発生直前の対策
(2) 火山情報等
ア 気象庁火山監視・情報センターは、火山性地震の回数など火山活動の状況を知らせるた
めに、火山の状況に関する解説情報を発表する。
イ 火山活動解説資料
気象庁火山監視・情報センターは、防災活動の利用に適合するよう火山観測の成果、 統計及び調査の成果等を編集した火山活動解説資料を必要に応じ作成し、発表する。
2 火山情報の伝達系統
○臨時火山情報、緊急火山情報、火山観測情報の伝達系統図
佐 久 地 方 事 務 所
県 危 機 管 理 防 災 課
県 関 係 現 地 機 関
警 察 本 部
報 道 機 関 気 象 庁
長 野 地 方 気 象 台
防 災 関 係機 関
関 係 市 町 村
関 係 警 察 署 交 番 ・ 駐 在 所
住 民
3 異常現象発見の通報義務
浅間山に関する異常現象を発見した者は、ただちに市又は警察官に通報し、通報を受けた市 及び警察官は速やかに関係機関に伝達する。
(1) 通報を要する異常現象
ア 噴火(爆発、溶岩流、泥流、軽石流、熱雲等)及びそれに伴う降灰砂等
イ 火山地域での火映、鳴動の発生
ウ 火山地域での地震の群発
エ 火山地域での山くずれ、地割れ、土地の上昇、沈下、陥没等の地形変化
オ 火口、噴気孔の新生拡大、移動、噴気、噴煙の量、色、温度あるいは昇華物等の顕著な
異常変化
4 < 3.応急 > 第 2 節 災害発生直前の対策
1183
ク 火山付近の湖沼、河川の水の顕著な異常変化、量、臭、色、濁度等の変化、発泡、温度
の上昇、軽石、魚類等の浮上等
(2) 異常現象通報系統図
発 見 者
警 察 署 警 察 本 部
県
危 機 管 理 防 災 課
長
野
地 方
気
象
台 警 察 官
県 現 地 機 関 佐 久 市
隣 接 市 町 村 等
( は副系統を示す)
浅 間 山 火 山
防 災 連 絡 事 務 所
4 事前対策措置
火山現象による災害が発生するおそれのある場合、市は次の措置を講ずる。
(1) 災害対策本部の事前設置等警戒体制の強化
(2) 火山情報の住民等への広報
4 < 3.応急 > 第 3 節 情報の収集・連絡及び通信の確保
第3節
情報の収集・連絡及び通信の確保
(全部(全課))
火山災害が発生した場合、被害情報及び関係機関が実施する応急対策の活動情報は、効果的な 応急対策を実施するうえで不可欠である。このため、市は情報の収集・連絡を迅速に行うことと し、この場合、概括的な情報も含め多くの情報を効果的な通信手段・機材を用いて伝達し、被害 規模の早期把握を行う。
具体的な対策については、第2編第3章第3節「災害情報の収集・連絡活動」に準ずる。 なお、広報内容については以下による。
(1) 噴火前兆現象(異常現象)の状況
(2) 噴火前兆現象(異常現象)に対する気象台の見解及び火山情報の内容
(3) 避難に関する事項
ア 避難の必要性
イ 避難実施に当たっての準備、特に避難時の携帯品
ウ 集結地点及び避難先、避難の場所
エ 交通状況(交通途絶場所等)
(4) 火山活動の状況
ア 噴火地点
イ 噴火の状況
ウ 噴火の影響
(5) 被害の状況
ア 被害区域
イ 人の被害状況(安否情報)
ウ 交通施設の被害(特に道路の被害状況)
(6) 災害対策の状況
ア 災害対策本部の設置状況
イ 移動無線局の配置状況
ウ 医療救護班の配置状況
エ 避難車両の配置状況
4 < 3.応急 > 第 4 節~第 5 節
1185
第4節
救助・救急、医療及び消火活動
(総務部(危機管理課) 市民健康部(健康づくり推進課) 浅間総合病院)
災害発生後、被災者に対し救助・救急活動を行うとともに、負傷者に対し必要な医療活動を行う。
1 救助・救急及び医療活動
災害発生後の被災者に対する救助・救急活動及び負傷者に対し必要な医療活動等の具体的な 対策については、第2編第3章第7節「救助・救急・医療活動」に準ずる。
2 消火活動
火災が発生したときは、消防署及び消防団は直ちに出動し、被害の軽減に努める。ただし、 噴石の落下等災害状況により、避難を最優先に行う。具体的な消火活動体制については、第2 編第3章第8節「消防活動」に準ずる。
第5節
要配慮者に対する応急活動
(総務部(危機管理課) 福祉部(全課) 経済部(観光交流推進課))
災害時には、高齢者や乳幼児、障がい者及び外国人、観光客等の「要配慮者」が迅速・的確な 避難等の行動がとりにくく、被災しやすいことから、地域ぐるみの支援が必要である。
このため、要配慮者に対し、避難誘導や情報の提供等必要な支援を適切に行う。
4 < 3.応急 > 第 6 節 緊急輸送のための交通の確保・緊急輸送活動
第6節
緊急輸送のための交通の確保・緊急輸送活動
(総務部(危機管理課・財政課) 建設部(全課))
救助・救急・医療活動を迅速に行うために、また、被害の拡大防止や避難者に緊急物資を供給 するために必要な交通の確保と緊急輸送活動を行う。
4 < 3.応急 > 第 7 節 避難収容活動
1187
第7節
避難収容活動
(総務部(危機管理課・税務課) 企画部(広報情報課) 福祉部(福祉課) 建設部(建築住宅課)
学校教育部(学校教育課・教育施設課) 社会教育部(生涯学習課・文化振興課・体育課・中央公民館))
火山災害発生時には、被災者を速やかに避難誘導し、安全な避難場所に収容することにより、 当面の居所を確保することは、被災者の精神的な安心につながるものでもある。さらに、応急仮 設住宅の提供など、被災者の住生活の回復への第一歩を用意する必要がある。
避難収容活動については、おおむね第2編第3章第 13 節「避難収容及び情報提供活動」に準ず るほか、次のとおりとする。
1 避難活動体制
市長は、火山防災マップ等を活用し、火山噴火により住民の生命、身体等に危険があると判 断された場合、又は浅間山の火山活動に関する検討会の検討結果等を踏まえ、必要に応じて避 難勧告等を行うとともに、安全に避難者の誘導を実施するなど、迅速かつ円滑な避難対策をと るものとする。
(1) 事前避難
市長は、火山現象に異状が確認され、災害が発生するおそれがあると認めるときは、事前 に住民、登山者及び観光客等に対して避難を勧告、又は指示し、避難者を誘導する。
避難を勧告、又は指示するときは、避難場所を明示し、所定の伝達体制により住民等に伝 達する。
(2) 緊急避難
市長は、火山現象により、住民等の生命及び身体の保護が緊急を要すると認めるときは、 住民等に避難を勧告又は指示する。
避難勧告又は指示の伝達に当たっては、緊急である旨及び避難場所を付言し、諸対策に優 先して行う。
(3) 最終避難
市長は、緊急避難ののち危険性が一時的に消滅したと認めるときで、さらに遠方に避難す る必要があると認めるときは、緊急避難者に対して最終的に安全な場所への避難を勧告又は 指示し、避難者を誘導又は搬送する。
(4) 収 容
市長は、災害が長期間にわたる場合は、必要に応じて収容施設を開設し、避難者を収容する。
(5) 帰宅困難者対策
企業等は、公共交通機関が運行を停止し、自力で帰宅することが困難な帰宅困難者が発生 した場合に備えて、従業員等を一定期間事業所等内に留めておくことができるよう、必要な 物資の備蓄等に努めるものとする。
2 避難者の誘導方法
4 < 3.応急 > 第 7 節 避難収容活動
(1) 避難者の誘導方法
ア 避難所への避難経路については事前に標識等により住民及び観光客、登山者への周知徹
底を図る。
イ 避難経路を定めるに当たり、周辺の状況を検討し、噴火に伴う二次災害(がけ崩れ、地
すべり、土石流等)の発生のおそれのある場所は、できるだけ避けるようにする。
ウ 避難所が比較的遠く避難に危険が伴う場合等は、避難のための集合場所、避難誘導責任
者(区長)を定め、できるだけ集団で避難するようにする。
エ 避難経路の危険箇所には、標識表示、なわ張等をするほか、避難誘導員(消防団員)を
配置するようにする。
オ 誘導に際しては、できるだけロープ等の資機材を利用し、安全を図るようにする。
カ 避難者には携帯品や幼児等をできるだけ背負わせ、行動の自由を確保できるようにして
誘導する。
キ 要配慮者の避難誘導に当たっては、自主防災組織などの協力を得て、地域ぐるみの誘導
体制をとる。また、各地区の実態に合わせ、利便性や安全性に十分配慮するほか、通常の 避難所では生活が困難な要配慮者に対する福祉避難所を、速やかに設置できるようにあら かじめ体制の整備に努める。
(2) 避難勧告等の解除
市長は、避難勧告・指示の解除に当たっては、浅間山の火山活動に関する検討会の検討結 果を踏まえ行われる県の助言等を参考に、地域住民の生活と安全を十分に考慮した上で決定 する。
ア 火山活動の沈静化の確認
イ 生活物資の確保
ウ 情報伝達手段の確認
エ 緊急脱出手段の確保
3 避難所の開設
(1) 避難所の種類、避難体系
市は、現在の避難所を踏まえ、次図の避難体系をもとに、緊急退避所、収容避難所につい て定める。
ア 緊急退避所
できるだけ近い付近の高台等の建物とする。公共施設などがない場合においては、一般 住宅等への収容依頼も検討する。原則として、噴火災害の危険が差し迫っている場合にの み利用することを前提に設定する。
イ 収容避難所
4 < 3.応急 > 第 7 節 避難収容活動
1189
緊急避難の体系
(2) 避難者の把握・安否確認
避難所ごとに避難者名簿を作成し、収容した避難者や住民の安否情報についての確認を行う。
安否確認の際、情報の疎漏や事実誤認を避けるため、親類縁者の居住地に避難するなど、 市指定の避難所に避難しない住民は、区長や近隣の住民等にその旨連絡するよう、避難勧 告・指示発令の際に広報し、周知徹底を図る。
(3) 学校等における避難の実施
ア 在校中の児童生徒に対する避難措置は、安全性を考慮して早期に実施する。
イ 災害発生の時期等を考慮し危険が迫っている学校から順次避難措置を行う。
ウ 災害の程度を速やかに校長に通報し、必要な避難措置をとらせる。
エ 校長は、市の指示のもとに、又は緊急を要する場合は臨時に、児童生徒を安全な場所に
避難させる。
オ 児童生徒の避難順位は、低学年、疾病、障がいのある児童生徒を優先して行う。
カ 避難が比較的長期にわたると判断されるときは、避難勧告の段階において児童生徒をそ
の保護者のもとに誘導し、引き渡す。
キ 学校が避難所になり、児童生徒の保護者が学校に避難してきた場合は、児童生徒をその
保護者に引き渡す。
ク 児童生徒が学校の管理外にある場合には、市は状況を判断して臨時休校の措置を講ずる。
(4) 避難所の運営
その他、具体的な運営方法については、第2編第3章第 13 節「避難収容及び情報提供活
動 4 避難所の開設・運営」に準ずる。
緊急避難
緊急退避所
付近の高台(一般住宅等も可)
1~数時間程度の滞在を前提
避難所
比較的近い施設(体育館等)
数日~1週間程度の滞在を前提
収容避難所
やや遠くとも安全性・居住性のより高い施設
1~数週間の滞在を前提
全避難者
一般避難者
4 < 3.応急 > 第 8 節~第 9 節
第8節
食料・飲料水及び生活必需品等の調達、供給活動
(企画部(企画課) 市民健康部(市民課) 環境部(生活環境課) 福祉部(福祉課) 臼田
支所 望月支所 )
被災者の生活の維持のため必要な食料、飲料水及び生活必需品等を調達・確保し、ニーズに応 じて供給・分配を行う。市は、避難所ごとに飲料水、食料、生活関連物資の供給に当たって、避 難者のニーズを把握し、それに基づいて必要とされる品目、数量を早急に算定して、公的備蓄物 資、流通在庫備蓄物資、近隣市町村からの搬送物資との照合を行う。
具体的な対策については、第2編第3章第 14 節「食料品等の調達供給活動」、第 15 節「飲料 水の調達供給活動」、第 16 節「生活必需品の調達供給活動」に準ずる。
第 9 節
保 健 衛 生 、 感 染 症 予 防 、 死 体 の 処 理 等 に
関する活動
(総務部(危機管理課) 市民健康部(市民課・健康づくり推進課)環境部(生活環境課)
浅間総合病院)
市は避難所を中心とした被災者の健康保持のため必要な活動を行うとともに、地域の衛生状態 にも十分配慮する。また、大規模な災害により多数の死者が生じた場合には遺体の埋葬を遅滞な く進める。
4 < 3.応急 > 第 10 節~第 11 節
1191
第 10
節
社会秩序の維持等に関する活動
(総務部(危機管理課) 経済部(商工振興課))
被災地域においては社会的な混乱や心理的動揺も多分に存在すると考えられるので、社会秩序 の維持が重要な課題となる。
具体的な対策については、第2編第3章第 20 節「社会秩序の維持、物価安定等に関する活動」 に準ずる。
第 11
節
施設、設備の応急復旧活動
(全部(全課))
市は迅速かつ円滑な応急対策を実施するための通信施設等及び二次災害を防止するための郷土 保全施設及び火山活動状況の監視、観測施設等に加え、被災者の生活確保のため、ライフライン 及び公共施設の応急復旧を迅速に行う。
1 公共施設等の緊急点検、応急復旧活動
公共施設が被災した際、特に重要な施設で比較的処理の実施が可能な公共施設に対しては迅 速に応急工事を行う。具体的な対策については、第2編第3章第 25 節「建築物災害応急活動」 に準ずる。
2 ライフライン施設等の応急対策
4 < 3.応急 > 第 12 節~第 13 節
第
12
節
二次災害の防止活動
(総務部(危機管理課) 経済部(耕地林務課) 建設部(土木課・都市計画課))
市は、火山噴火による噴出物等が堆積している地域においては、降雨による土石流等による二 次災害の発生のおそれがあることに十分留意して二次災害の防止に努めるものとする。
(1) 繰り返し土石流等の危険が生ずるとみられる場合には、安全な場所において避難施設の整
備の推進に努める。
(2) 降雨等による二次的な土砂災害防止施策として専門技術者等を活用して、土砂災害等の危
険箇所の点検を行う。その結果、危険性が高いと判断された箇所については、関係機関や住 民に周知を図り、適切な警戒避難体制の整備などの応急対策を行う。
具体的な対策については、第2編第3章第 28 節「災害の拡大防止と二次災害の防止活動」に準 ずる。
第 13 節
自発的支援の受入れ
(福祉部(福祉課))
市は、関係団体等と相互に協力し、ボランティアに対する被災地のニーズの把握に努めるとと もに、ボランティアの受付、調整等その受入体制を確保するよう努める。ボランティアの受入れ に際して、高齢者介護や外国人との会話力等ボランティアの技能等が効果的に活かされるよう配 慮するとともに、必要に応じてボランティアの活動拠点を提供する等ボランティアの活動の円滑 な実施が図られるよう支援に努める。
第
4
章
4 < 4.復旧 > 第 1 節 復旧・復興の基本的方針の決定
第1節
復旧・復興の基本的方針の決定
(全部(全課))
市は、被災の状況、火山周辺地域の特性、関係公共施設管理者の意向等を勘案しつつ、迅速な 現状復旧を目指すか、又は災害に強いまちづくり等の中・長期的課題に立った計画的復興を目指 すかについて早急に検討し、復旧・復興の基本的方向を定める。
1 被害が比較的軽い場合の基本的方向
火山の噴火に伴う被害が比較的少なく、局地的な場合で、かつ被害が短期で終息することが 予測される場合は、迅速な現状復旧を原則とし、復旧が一段落したら従来どおり、中・長期的 な災害に強い地域づくり、まちづくりを計画的に推進する。
2 被害が甚大な場合の基本的方向
4 < 4.復旧 > 第 2 節 迅速な現状復旧の進め方
1302
第2節
迅速な現状復旧の進め方
(全部(全課))
ライフライン施設等公共施設の災害復旧実施責任者が行う災害復旧事業の計画策定の基本方針 は、各施設の原形復旧と併せ、特性と災害の原因を詳細に検討して、再度災害の発生防止ととも に、被害を最小限に食い止めるために必要な施設の新設改良を行う等の事業計画を樹立し、極力 早期復旧に努める。
具体的な復旧事業の推進計画及び事業計画の種別については、第2編第4章第2節「迅速な現 状復旧の進め方」に準ずる。ただし、火山災害の特殊性により以下の対策についても計画的に推 進する。
1 降灰対策
火山噴火に伴う降灰により、交通及び住民の日常生活等に支障を及ぼしている場合、市、各 関係機関、住民等はその役割を明確にし、速やかに降灰除去、障害の軽減を図る。
(1) 実施責任者
火山噴火に伴う降灰の除去、障害の軽減については、それぞれの施設を管理する者が行う ものとする。
この場合において住民は、降灰除去の迅速化に寄与するよう協力するものとする。
(2) 道路の降灰除去
ア 主要道路の降灰除去については、国道指定区間については国が、その他の国道及び県道
については県が、市道については市が行う。
イ 主要道路以外の道路に係わる降灰除去については、住民が相互に情報を交換し、降灰除
去の迅速化、円滑化に努めるものとする。
ウ 道路管理者は、建設業者との応援協定等に基づき、障害物の除去等応急復旧等に必要な
人員、資機材等の確保に努める。
(3) 宅地内の降灰除去
ア 宅地内の降灰については住民自らがその除去に努め、除去した降灰は、市が指定する場
所に集積し、市はこれらを収集する。
イ 市は、宅地内の降灰除去の効率化、円滑化のため、自主防災組織の活用を図り、地域ぐ
るみの降灰除去が推進されるよう努める。
(4) 農地・山地・農作物対策
農作物によってその対応は微妙に異なるが、基本的には応急措置と事後措置とに区分して 対応する。
2 災害廃棄物の処理
4 < 4.復旧 > 第 3 節 計画的復興の進め方
第3節
計画的復興の進め方
(全部(全課))
大規模な災害により地域が壊滅し、社会経済活動に甚大な障害が生じた災害においては、被災 地域の再建は、産業基盤の改変を要するような多数の機関が関係する高度かつ複雑な大規模事業 となり、これを速やかに実施するため、復興計画を作成し、関係機関の諸事業を調整しつつ計画 的に復興を進める。
市は、復興計画の迅速・的確な作成と遂行のための体制整備(地方公共団体間の連携、県との 連携、広域調整)を行う。
1 計画策定に当たっての理念の策定
計画策定に当たっての理念をまとめると次のとおりである。
(1) 再度の災害の防止とより快適な空間・環境を目指す。
(2) 住民の安全と環境保全等に配慮した防災まちづくりを実施する。
(3) 住民を主体として地域のあるべき姿を明確にし、将来を見据えた機能的でかつ、ゆとりと
やすらぎのある生活環境を創出する。
2 防災まちづくりの基本目標の設定
(1) 火山災害(噴出岩塊による災害、泥流、土石流による災害等)に対する安全性の確保
(2) 火山活動に伴う二次的な土砂災害に対する安全性の確保
(3) 市内の基盤施設(避難路、避難所、延焼遮断帯、防災活動の拠点ともなる幹線道路、公園、
河川など)の整備
(4) 防災安全街区の整備
(5) ライフラインの共同収容施設としての共同溝、電線共同溝の整備
(6) ライフライン、建築物や公共施設の耐震、不燃化の促進
4 < 4.復旧 > 第 4 節~第 5 節
1304
第4節
被災者等の生活再建等の支援
(総務部(危機管理課・税務課) 企画部(広報情報課) 福祉部(福祉課) 建設部(都市計画課))
市は、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づく、災害弔慰金及び災害障害見舞金の支給、災 害援護資金の貸付並びに生活福祉資金の貸付により、被災者の自立的生活再建の支援を行う。こ れを含む各種の支援措置を早期に実施するため、市は、発災後早期にり災証明の交付体制を確立 し、被災者にり災証明を交付する。
具体的な対策については、第2編第4章第5節「被災者等の生活再建等の支援」に準ずる。
第5節
被災中小企業の復興その他経済復興の支援
(経済部(農政課・耕地林務課・商工振興課))
市は、災害復旧のための融資措置として、被災者、中小企業者及び農林漁業者等に対し、つな ぎ融資の手段を講ずるとともに、あらゆる融資制度を活用して積極的な資金の融資計画を推進し、 民生の安定を図る。
4 < 4.復旧 > 第5節 被災中小企業の復興その他経済復興の支援
第6節
継続災害への対応方針
(全部(全課))
市は、火山の噴火等が長期化する場合には、被災の状況、噴火等の動向を勘案しつつ、安全対 策を含む復興計画を必要に応じ作成する。
1 避難対策
市は、浅間山火山防災協議会からの火山噴火の長期化や土石流発生のおそれなど火山現象に 関する情報を、迅速かつ的確に、関係機関及び住民に伝達するための体制を整備するとともに、 避難誘導体制の強化を図る。
なお、火山噴火等が長期化した場合には、火山の活動状況を考慮しつつ、状況に応じた避難 勧告、警戒区域の設定等、警戒避難体制の整備に努め、かつ、警戒区域の変更、状況の変化に 応じた警戒避難対策に対し、適切な助言を行うなどの支援に努める。
2 安全確保対策
市は、県等の協力のもと、火山災害の状況に応じ、泥流、土石流対策等適切な安全確保策を 講ずる。
特に、火山噴火等が長期化、反復するおそれがある場合には、安全な場所に仮設住宅・公営 住宅・仮設校舎等の建設に努めるとともに、復興計画に基づき、必要に応じて、土地の嵩上げ 等による宅地の安全対策、道路のう回・高架化等、発災直後から将来の復興を考慮した対策を 講ずるよう努める。
3 被災者の生活支援対策